| 2007年に読んだ本 |
ジェイン・エア 上&下 C・ブロンテ 2006 光文社
嵐が丘 エミリー・ブロンテ 鴻巣 友季子訳
プークが丘の妖精パック キプリング 2007 光文社 光文社古典新訳文庫
チャーリーとの旅 ジョン・スタインベック 2007 ポプラ社
すべては死にゆく ローレンス・ブロック
泥棒は深夜に徘徊する ローレンス・ブロック 快盗タナーは眠らない ローレンス・ブロック
アイアムレジェンド リチャード・マシスン 尾之上浩司訳 ハヤカワ書房
復讐はお好き? カール・ハイアセン 2007 文藝春秋
殺意のシーズン カール ハイアセン 1989 扶桑社
大魚の一撃 カール・ハイアセン 1990 扶桑社
口は災い リース・ボウエン 2007 講談社
終決者たち 上&下 マイクル・コナリー 講談社文庫
大鴉の啼く冬 アン・クリーヴス 創元推理文庫
クリスマスに少女は還る 創元推理文庫 キャロル オコンネル
ドストエフスキー 謎と力 亀山郁夫 文春新書
越境の時 1960年代と在日 鈴木道彦著 2007 集英社
新編戦後翻訳風雲録 宮田昇 2007 みすず書房
文学問答 河野多恵子、山田詠美 2007 文藝春秋
サイボーグとして生きる マイケル・コロスト 2006 ソフトバンククリエイティブ
静かなるホイッスル 柴谷晋 2006 新潮社
図書館はまちの真ん中 静岡市立御幸町図書館の挑戦 竹内比呂也他 2007 勁草書房
打ちのめされるようなすごい本 米原万里 2006 文藝春秋
書評家〈狐〉の読書遺産 山村 修 2007 文藝春秋
昭和の宿命を見つめた眼 父・高坂正顕と兄・高坂正尭
歴史の教師植村清二 植村 鞆音 2007 中央公論新社
小泉の勝利 メディアの敗北 上杉隆 2006 草思社
外交激変 −元外務省事務次官 柳井俊二 五百旗頭真・伊藤元重・薬師寺克行編 朝日新聞社
悪夢のサイクル 内橋克人 2006 文藝春秋
瀬古利彦マラソンの真髄 世界をつかんだ男の“走りの哲学” 瀬古利彦 2006 ベースボール・マガジン社
MODESTY 松井秀喜つつしみ深い生き方 伊集院 静 著 2007 ランダムハウス講談社
甲子園への遺言 門田隆将
勝負勘 岡部幸雄
おいしいもの、届けます! 猪口ゆみ 2007 新潮社
今井信子憧れ ヴィオラとともに 今井信子 2007 春秋社
世界最高のクラシック 許光俊
精魂の譜 棋士 加藤正夫と同時代の人々
主語を抹殺した男 評伝三上章 金谷武洋著 2006 講談社
翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった 金原瑞人
腐蝕生保 上巻&下巻 高杉良
ハゲタカ 上&下 真山仁 2004 ダイヤモンド社
バイアウト 真山仁 2006 ダイヤモンド社
空飛ぶタイヤ 池井戸潤著 2006 実業之日本社
ラストワンマイル 楡 周平著 2006 新潮社
うたう警官 佐々木 譲
制服捜査 佐々木 譲
警察庁から来た男 佐々木 譲
果断 隠蔽捜査 2 今野 敏
隠蔽捜査 今野敏
とせい 今野敏
任侠学園 今野敏
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| ドストエフスキー 謎と力 |
ドストエフスキー 謎と力 亀山郁夫 文春新書
光文社古典新訳文庫で、「カラマーゾフの兄弟」を翻訳された著者が、 現時点で到達した最終論考を書いたもので、 この翻訳の解題や、「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」にも記されていないことが、 書かれてあるものだそうです。 著者の最終講義を土台にし、文春編集者ら二人を前に一気に述べたものが、 口述筆記されて出来たもので、 その勢いというか気迫をまざまざと感じさせられながら、 読み終えることが出来ました。 「罪と罰」から「カラマーゾフの兄弟」に至る主だった殆どの長編のあらすじを紹介しつつ、 論旨が展開されているので、 ドストエフスキーの作品をこれからまっさらな状態で読もうと思われる方は決して読まれない方がいいかと思われます。 多くの作品で四苦八苦し、幾度も挫折し、それでいて、大体あらましは知っている私向けだったようです。
読んでいて次のような記述に出くわして、アッと声が出ました。 「わたしは、『悪霊』に登場するスタヴローギンに、現代に生きるすべての人間の原型を見る思いがする。スタヴローギンは、もはや十九世紀ロシアの小説の主人公ではない。わたしたちすべてがミニ・スタヴローギンと化しているのだ」 1960年代から1970年代に書けドストエフスキーに取り掛かって読むということと、 現在2007年にドストエフスキーを読むということとに大きな隔たりがある。 そう教えられたのです。
亀山さんの論考には、これまでの多くの文学論考の遺産が踏まえられており、 ドストエフスキーの作品が何層にわたって読み解かれている様は、 深読みじゃないか?という思いを起こさせることなくどんどん引き付けられました。 読み終え、気が遠くなる。 まさか、こんなに凄いものだとは思わなかった… 策略として思わせぶりに書いて、読み手に解読を預けたドストエフスキー、 彼は、今、墓の中で哄笑しているのでは?
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| 市図&県図 2007.12.中旬 |
市図 キューバ・コネクション アルナルド・コレア 文春文庫
幼年期の終わり クラーク 光文社古典新訳文庫
旧かなづかいで書く日本語 萩野貞樹
円朝芝居噺 夫婦幽霊 辻原登
警視庁捜査一課殺人班 毛利文彦
ヴィレット 上 シャーロット・ブロンテ ブロンテ全集5 みすず書房
県図
金融恐慌は再来するか C・P・キンドルバーガー
馬場辰猪 萩原延壽集1 朝日新聞社
池辺の棲家 加藤幸子
空中スキップ ジュディ・バドニッツ
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| 広がる読書 |
「文字の都市」という本があります。 「世界の文学・文化の現在10講」という副題を持ち、 柴田元幸さんが企画した講座から発生した論文集です。 私には珍しい話題が次々に繰り広げられて新鮮な展開を得ることが出来ました。 例えば、「愚痴と文学」。 愚痴についてこれほど丁寧に論説した文章は初めて目にしました。 その文章に引かれていったところは、 チェーホフであったりドストエフスキーであったりして、 ウーンと膝を叩きそうになる。 「語りなおされる古典」では、四元康祐という詩人に出会いました。 その詩集を開くと、簿記を詩にしている! あの貸方と借方との間にある線を分水嶺に喩えているのです。 ここでも、ウーンと唸るのみ… 今既にある手元の世界だけでも、もう十分過ぎるほど己の力不足を感じているのですが、 こういう経験をさせられると卒倒するしかなさそう。 柴田さん、癒してよ!
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| 一冊の本から |
ポプラ社から出ている名著誕生シリーズを、 読まれている方は居られるのでしょうか? 最初の「マルクスの『資本論』」を読み出したら、 あまりの分かりやすさに「目からうろこ」モードに陥りました。 マルクスがドイツを出て資本論に取り組むまでの辺りが、 それはそれは、ホンに分かりやすく書いてあるのです。 大学生の時に読みたかったなぁ〜と吐息が漏れました。 著者は、「カール・マルクスの生涯」という分厚い伝記を既に書いており、 その経験が生きたものでしょう。 その訳者が、なんと、田口俊樹さん。思わずオイオイとつぶやきそうになる。 ここからして、この書物が、判り易さを大事にしたエンターテイメント物であることが知れます。 さて、「マルクスの『資本論』」に戻って、 巻末にある佐藤優さんの解説を読むと、 ソ連が崩壊してマルクスの思想が古びたのではなく、 グローバル化した世界経済の中で新自由主義政策がますますのさばっているから、 それに対抗するためにも「資本論」がもっと研究されなければならない、 のだと教えられました。 自分が大学生の頃にかじっていたマルクス経済学の俯瞰図も与えられ、 今になっていろいろ腑に落ちましたし、 また、もっと勉強しておけば良かったなぁ〜と痛く反省させられました。 近代日本の社会科学 アンドリュー・E・バーシェイ著 理性ある人びと力ある言葉 ローラ・ハイン著 現代の資本主義 伊藤誠著 日本経済を考え直す 伊藤誠著 『資本論』を読む 伊藤誠著 といった本を借りていたのはそういう流れの中でした。 宇野弘蔵さんの仕事について述べる力量は無論ありませんが、 その目指す方向は受け継がれてしかるべきでしょう。 折りしも、人材派遣等が大きく社会問題化され、 ワーキングプアが国境を越え問題とされている現在にあって、 労賃をどう考えるか、これは愁眉の大問題であること、 私にも分かります。 人間の労働が商品化される事の問題は、広く深く複雑なものがありますね。
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| 2007.12上旬+α |
県図
トマス・ペインの『人間の権利』 クリストファー・ヒッチンス ポプラ社 名著誕生3
国富論 上 アダム・スミス 山岡洋一訳 日本経済新聞社
市図
アイアムレジェンド リチャード・マシスン 尾之上浩司訳 ハヤカワ書房
武器よさらば ヘミングウェイ 金原瑞人訳 光文社
ボストン・シャドウ ウィリアム・ランディ 早川書房
12歳からの読書案内 海外作品 金原瑞人監修 すばる舎
根菜・芋のおかず NHKきょうの料理 きょう・すぐ・レシピ13
ラジオ深夜便料理帖 保存版「ミッドナイトクッキング」
ファーブル巡礼 津田正夫 奥本大三郎監修
寒さに強い、本物の木の家 チルチンびと別冊16
以下 補遺
女ともだち ルース・レンデル
五番目のコード D・M・ディヴァイン
鹿島茂の書評 洋物篇
町工場で、本を読む
史上最大の銀行強盗
司書はふたたび魔女になる
国鉄改革の真実
暮らしの手帳の評判料理
現代の資本主義 伊藤誠
日本経済を考え直す 伊藤誠
翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった 金原瑞人
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| 読みかけ本を手に |
ジョン・アーヴィングの「また会う日まで」を読み出すと、 どんどん新しい地名と人名とが出てくる。 しばらくミステリー本を読んでいて、 巻頭に登場人物リストがあるのに慣れていたので、 アッ無いんだ…とあらためて思う。 長編小説では「ホテルニューハンプシャー」を一番遠く迄読んでおり、 熊のぬいぐるみが出てきた辺りまで読みましたが、 あれには、リストがあったのだろうか? 〉一気に読めちゃいましたっ という評があったから、これはそう気にせずにいちゃうものかな? 〉読んでいて、過去作品のモチーフが次から次へとよみがえってきて、懐かしさを感じました・・・ というのも、凄く気になる。 これまでの作品を読んでから、読んだ方が良さそう… でも、まっさらで、きれいな本だし、 挫折を経て、少しはアーヴィングの読み方が、 以前よりわかりかけてきたような気がするしぃー 「ええい、何をくだくだ言ってるんじゃ!」 とお思いの向きがあるのは存じてます。 でもね、「嵐が丘」を読み終えたばかりの者としては、 「ブロンテ家の人々」もすごく読みたいんですよ。 他にも先にコメントした「アイアムレジェンド」を始めとし、 机の両側に本の山が倒れそうにあります。 オオット倒れそうになったところに、 「寒さに強い、本物の家」という本があった。 これは何よりタイトルに惹かれました。 「家は夏をむねとすべし」という古人の言があるにしても、 近頃のマンションの部屋の暖かさが羨ましい者には気がかり。 かといって、聞こえない身としてはマンションはどうも…と思う。 そんな木造一軒家派で、冬が苦手な奴には目の毒のような書名です。 他の本を読んで一息つけば、チラチラと覗いてしまう。 ホオゥ〜、そんないい工夫があったか! と、つい時の経つのを忘れそうになる。 そういうところで、家人が入ってきて、 なによ、もう、この散らかりよう… と言ったか言わないか? 世界は混沌だ、と混ぜ返しても無駄だろうな… 片付けているうちに寒さがぶり返し、 ふと時計を見上げれば、あっ、もうそんな時間か! こうして貴重な休日も過ぎ去ろうとしているのであった。
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| 翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった |
現在の海外文学翻訳シーンに、この著者の名前は欠かせないでしょう。
翻訳点数があまりにも多い事情の裏側を知ることが出来ます。 読んで納得しました。
そして、その翻訳活動のバックボーンも知ることが出来ます。
それから、翻訳した作品の紹介、お勧めもあって、 ちょっとしたブックガイドにもなっています。 本格的なところは、他の本がありますのでそちらをどうぞ。
そうして、なんと、私と同じ小学校中学校出身! 二学年下に金原さんが居たなんて!!! 岡山市民は「なつかしい古本屋」を是非読まなくてはなりません。 その中学校跡に出来た岡山県立図書館で、 この年末、金原さんが講演されます。 残念ながら、仕事なので、ひやかしに行けない…
あたしなんぞ、その足元にも及ばない「本読み」ですから、 「後輩」という誤解を呼びかねない言葉はあえて退けました。
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| アイアムレジェンド |
今度のお正月映画のタイトルでもあり、 その原作の新訳のタイトルでもあります。 こういう新作映画の写真入文庫原作を借りるというようなこと、 私には、めったにありませんが、 この作品に限り例外となった事をちょっと記しておきます。
相変わらず「見たい!」と思わせる映画予告がない日々に、 今度のお正月映画は、「こんなん?」と思わせる予告… でも、あのウィル・スミスで、メジャーだから、なにかある… と思ってウェブを巡る。
これは、伝説の名作SFホラー、だったのだ。 寡聞にして知りませんでした。 未だ一作も読んでなくとも、スティーヴン・キングの名は知っています。 その彼曰く、 「リチャード・マシスンがいたからこそ、わたしも活躍できるのだ」
この邦訳は、田中小実昌さんの訳で既に三度刊行されている。 その前刊「地球最後の男」には、アマゾンで2000円の値が付いていました。 新訳のカスタマーレビューによれば、 旧訳に比べ名訳の由。
加えて、新訳文庫の訳者による後書きによれば、 この作者、ただものではありません。 映画との密接な繋がりがある。 そして、今度の映画、CGに頼れるところを頼らず、 結構手間暇そして金をかけてあるようなのです。
もう此処まで知ってしまったら、 映画も原作も楽しまなきゃ! と思う。
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| 2007.11 下旬 |
文字の都市 世界の文学・文化の現在10講 柴田元幸編著
オレンジだけが果物じゃない ジャネット・ウィンターソン
ジャパンタイムズ社説集 2007年上半期
家をめぐる冒険 堀井和子
ブロンテ家の人々 上 ジュリエット・パーカー
ローバー、火星を駆ける スティーヴ・スクワイヤーズ
また会う日まで 上 ジョン・アーヴィング
雨過ぎて雲破れるところ 佐々木幹郎
何も起こりはしなかった 劇の言葉、政治の言葉 ハロルド・ピンター
続建築家が建てた幸福な家 松井晴子
ドストエフスキー 謎と力 亀山郁夫
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