| 文学問答 |
文学問答 河野多恵子、山田詠美 2007 文藝春秋
河野さんも山田さんも、読んだことがありませんが、 名前だけはよく知ってて、気にはなっている作家です。 なんの気まぐれかこの本に手を出し、 ちょいっと読み出したら、 あれよあれよと、ぐいぐい引っ張られて読み終えてしまいました。 意外に思ったことが多く、新鮮でいろいろ教えられる。 とりわけ、谷崎潤一郎の事がそうでした。 他にも、菊池寛の「真珠婦人」の解説で、 江藤淳さんのそれを褒め、川端のそれを貶している! それぞれの解説をまだ読んでいませんが、それでも印象に残りました。 他にも様々な作家評や、時事談など、幅広くあって楽しい読書でした。
後日、岩波書店の「図書」2007.9号を読んでいたら、 そこにも谷崎潤一郎の名があって、 なんか「読め!」と命じている天の声が聞こえてくるようであります。 「谷崎潤一郎パリ国際シンポジウム」千葉俊二著 によれば、 「日本作家としてはじめて谷崎の作品がプレアード叢書にはい」ったそうで、これにも驚かされる。 川端・大江、村上なんて騒がれても、比じゃないみたい。 そして、 対談「京都で谷崎を語る」瀬戸内寂聴、渡辺千萬子 を読んでいると、河野多恵子さんの名が出て、 思わずにやりとしてしまいました。
そうか、そんな風な谷崎文学なんだ… お楽しみが増えたな♪
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| 2007 夏 |
随分間が空きました。 重複欠落その他もろもろなんでもありの メモである事、以前として、 以後も同様であります。
ルビコン 共和政ローマ崩壊への物語 INSIDE HISTORIES トム ホランド 2006 中央公論新社
名編集者エッツェルと巨匠たち フランス文学秘史 私市 保彦 2007 新曜社
破れ鼓膜よ、さようなら Hot‐Nonfiction 湯浅 涼 2007 悠飛社
われわれはみな外国人である 翻訳文学という日本文学 野崎 歓 2007 五柳書院
後鳥羽院 第二版 丸谷才一 2004 筑摩書房
ウェブ社会をどう生きるか 西垣 通 2007 岩波書店
殺しのリスト ローレンス ブロック 2002 二見書房
謎解き・海洋と大気の物理 地球規模でおきる「流れ」のしくみ 保坂 直紀 2003 講談社
新聞社 破綻したビジネスモデル 河内 孝 2007 新潮社
人生に二度読む本 城山 三郎、平岩外四 2005 講談社
父・藤沢周平との暮し 遠藤 展子 2007 新潮社
殺意のシーズン カール ハイアセン 1989 扶桑社
大魚の一撃 カール・ハイアセン 1990 扶桑社
ノルゲ 佐伯 一麦 2007 講談社
マジック・フォー・ビギナーズ プラチナ・ファンタジイ ケリー・リンク 2007 早川書房
本の枕草紙 井上ひさし 1982 文藝春秋
文芸時評 川端 康成 2003 講談社
今井信子憧れ ヴィオラとともに 今井信子 2007 春秋社
復讐はお好き? カール・ハイアセン 2007 文藝春秋
味覚日乗 辰巳 芳子 2002 筑摩書房
Newsweek日本版(ニューズウィーク日本版) 第22巻24号
我輩は施主である 赤瀬川原平 1997 読売新聞社
敵対水域 ピーター ハクソーゼン, R.アラン ホワイト, イーゴリ クルジン 1998 文藝春秋
オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史 パトリック・マシアス 2006 太田出版
社長、バリアに挑む ハンディキャップを武器にして 中園 秀喜 2002 同友館
黙読の山 荒川 洋治 2007 みすず書房
大冒険時代 世界が驚異に満ちていたころ マーク・ジェンキンズ編纂 2007 早川書房
ABCDJ とびきりの友情について語ろう ボブ・グリーン 2007 日本放送出版協会
チェーホフ短篇と手紙 大人の本棚 アントン・パーヴロヴィチ チェーホフ 2002 みすず書房
ピアニストその人生 園田 高弘 2005 春秋社
国語辞書誰も知らない出生の秘密 石山 茂利夫 2007 草思社
ロバート・アルトマン ロバート・アルトマン著デヴィッド・トンプソン編 2007 キネマ旬報社
朗読は楽しからずや 久米明 2007 光文社
働くということ ロナルド・ドーア著 2005 中央公論新社
福祉を変える経営 小倉昌男 2003 日経BP社
障害者の経済学 中島隆信 2006 東洋経済新報社
歩く学問ナマコの思想 鶴見俊輔・池澤夏樹他 2005 コモンズ
社会的スキル向上を目指す対人コミュニケーション 大坊郁夫編著 2005 ナカニシヤ出版
新古今集新論 塚本邦雄 1995 岩波書店
ココス島奇譚 鶴見良行 1995 みすず書房
マイク・マンスフィールド 上 ドン・オーバードーファー 2005 共同通信社
国際連合 明石康 2006 岩波書店
国連の政治力学 北岡伸一 2007 中央公論新社
マリナー氏の冒険譚 P.G.ウッドハウス 2007 文藝春秋
吉田秀和全集24 2004 白水社
顔を返せ カールハイアセン 1992 角川書店
ストリップ・ティーズ カール・ハイアセン 1995 扶桑社
文学問答 河野多恵子、山田詠美 2007 文藝春秋
苺をつぶしながら 田辺聖子 1985 講談社
口は災い リース・ボウエン 2007 講談社
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| 憧れ |
憧れ −ヴィオラとともに 今井信子著 2007 春秋社
久しぶりに出会った、誰彼に勧めたい本。 この本は、より多くの人にヴィオラの魅力を知ってもらい、 ヴィオラ音楽を聴いてほしい思いで書かれた本で、 ヴィオラとの出会い、ヴィオラとの人生が記された辺りから一気に引き込まれました。 1964年夏のタングルウット音楽祭。あのメインホールの後方にある芝生で、 リヒャルト・シュトラウスの交響詩〈ドンキホーテ〉を通して、 今井さんは本当のヴィオラの音と出会ったのです。 そこから出会う人を介して、世界がどんどん開けていきます。 私のようなクラシック音楽に疎い者でも聞き知っている著名な人も出てきます。 室内音楽への招待状でもあるこの本には、実に多方面多様な事が書かれてあります。 例えば、武満徹さんと出会い、曲をいただくも、曲想がつかめず苦心する。 また、バルトークの譜をどう扱うか? 楽器や演奏に止まらず、様々な行事も紹介される。 ヴィオラを弾いてみようか?と思う人にまで心寄せて書かれたこの本は、 「室内奏者とはこうまで心配りするものか」と思わせるほどに、 広く深い気配りの行き届いた書物に仕上がっています。 幾重にも感心されられ、読んでいる間だけ、今年の暑さを忘れさせてくれた本でした。 今年のベストテンには絶対入れなければ、と思っています。
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