ききみみずきんと本と図書館と…
あなたが今読んでいる本と出会ったところは何処ですか?
憧れ
憧れ
 −ヴィオラとともに
今井信子著
2007 春秋社

久しぶりに出会った、誰彼に勧めたい本。
この本は、より多くの人にヴィオラの魅力を知ってもらい、
ヴィオラ音楽を聴いてほしい思いで書かれた本で、
ヴィオラとの出会い、ヴィオラとの人生が記された辺りから一気に引き込まれました。
1964年夏のタングルウット音楽祭。あのメインホールの後方にある芝生で、
リヒャルト・シュトラウスの交響詩〈ドンキホーテ〉を通して、
今井さんは本当のヴィオラの音と出会ったのです。
そこから出会う人を介して、世界がどんどん開けていきます。
私のようなクラシック音楽に疎い者でも聞き知っている著名な人も出てきます。
室内音楽への招待状でもあるこの本には、実に多方面多様な事が書かれてあります。
例えば、武満徹さんと出会い、曲をいただくも、曲想がつかめず苦心する。
また、バルトークの譜をどう扱うか?
楽器や演奏に止まらず、様々な行事も紹介される。
ヴィオラを弾いてみようか?と思う人にまで心寄せて書かれたこの本は、
「室内奏者とはこうまで心配りするものか」と思わせるほどに、
広く深い気配りの行き届いた書物に仕上がっています。
幾重にも感心されられ、読んでいる間だけ、今年の暑さを忘れさせてくれた本でした。
今年のベストテンには絶対入れなければ、と思っています。



プロフィール

Author:ききみみずきん
職業は、製本工。
司書の講習も受けました。
趣味は、読書と映画と文章を書くこと等など



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